風営法など6項目要望 国会議員と懇談=北海道連

北海道商工団体連合会(北海道連)は7月5日、マイナンバー廃止、社会保険強制加入、風営法問題など6項目の問題で日本共産党国会議員団と懇談しました。独自の懇談は初めてで、要求実現に向け活発な意見交換が行われました=写真。
石塚隆幸会長はじめ札幌市内の4民主商工会(民商)の9人が参加。紙智子、岩渕友両参院議員、畠山和也衆院議員の3人の国会議員と秘書など9人が出席しました。
池田法仁事務局長が6項目の要望事項を説明。参加者も実態を交えて報告し、国への働き掛けや国会での審議を要望しました。
マイナンバー廃止要望では、「行政の利活用優先姿勢を改めさせてほしい」と要望。社会保険の強制加入問題では、加入してもすぐに保険料を払えず滞納・差し押さえ相談が増えていることが紹介され、「小規模事業者に対する社会保険料負担の軽減法案なども研究し、他党と共同で法案提出を検討できないか」と提案しました。
消費税増税反対と税制改正等の問題では、税率5%、免税点を3000万円に戻すこと、軽減税率・インボイス導入の撤回、生活費非課税・応能負担の税制実現の要求を伝えました。札幌東部民商の草野祐二副会長は「倉敷民商弾圧事件」にふれ、自主申告納税制度を発展させる方向で税理士法の研究・改正を要望しました。
所得税法56条問題では、国連の家族従業員の無償労働解消や女子差別撤廃勧告を受け入れ、早期に是正する論戦や働きかけを要請。スナックのママたちが風営法の許可を取らずに「接待」(カラオケでデュエットなどをすること)したとして逮捕されている問題では、「風営法の過度な規制が健全なススキノを壊している」とし、接待基準の改正などを強く求めました。
また、40年以上継続している札幌市豊平区の盆踊り実行委員会に対して、公園使用許可条件として署名コーナーの設置禁止、のぼり旗の設置禁止などを条件とするなど、常軌を逸した不当介入が行われていると指摘。「表現の自由を脅かす行政の不当介入の改善」を強く求めました。

全国商工新聞(2017年8月7日付)

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特別徴収通知書に個人番号記載 対応に悩む自治体 全国実態調査=全商連

6都府県で過半数が不記載
全国商工団体連合会(全商連)は10日、住民税の「特別徴収税額の決定・変更通知書(特別徴収義務者)」にマイナンバー(個人番号)が印字されて郵送されている実態調査の結果をまとめました。6都府県で過半数の自治体が番号不記載等で送付。番号漏えいを危惧する自治体が多数存在し、住民の要求に応えて来年度からは番号不記載を宣言する自治体があることもが判明しました。
調査内容は(1)個人番号の記載・不記載(2)郵送方法(書留等・普通郵便)(3)目隠しシールの有無(4)用紙の形態-です。
「記載」が852自治体(48.9%)、「一部記載(下4桁のみ番号記載など)」が80自治体(4.6%)、「不記載」が115自治体(6.6%)、「アスタリスク」が79自治体(4.5%)。「一部記載」「不記載」「アスタリスク」を合わせると274自治体(15.7%)となり、群馬、埼玉、東京、大阪、奈良、山口の6都府県では、過半数の自治体が不記載等になっています。
また、番号記載を基本としながらも「給与支払報告書に番号が記載されていない場合は不記載」扱いにした自治体が若干数ありました。

書留の費用なく番号を不記載に
郵送方法は「書留」等が301自治体(17.3%)、「普通郵便」が757自治体(43.5%)、「特定記録」が24自治体(1.4%)、「レターパック」が12自治体(0.7%)でした。
「番号記載は漏えいの危険があり、書留は多額の費用を要する」「(書留など)予算がないため不記載にした」など、課税事務に必要ない番号記載に、多額の費用をかけられないことを訴える自治体もありました。
目隠しシールは、「有り」が45自治体(2.6%)、「無し」が925自治体(53.1%)。個人番号が不記載やアスタリスク表示であっても、目隠しシールを貼っている自治体が19自治体ありました。
用紙の形態については、「普通の用紙」が815自治体(46.8%)、「綴じ込み(圧着)」が120自治体(6.9%)、「その他」が11自治体(0.6%)。

見直しを3回も 負担増えて迷惑
不記載等にした自治体の中には、「情報漏えいの危険があるため」「財政的問題」などを理由に上げています。
また、記載した自治体の中には、「3回見直して発送した。負担が増えて迷惑」など、住民の大事な個人情報保護を優先しつつも、財政措置など負担に苦慮していたことをうかがわせる回答も寄せられました。
※調査は1741自治体(2016年10月10日現在・市町村と東京23区の合計)のうち1130自治体の状況を集計。調査期間は6月1日から7月10日現在で報告があったもの。全国の約600ある民商が自治体への聞き取り、もしくは決定通知書が届いた民商会員からの聞き取りによって実態を確認して調査しました。

全国商工新聞(2017年7月17日付)

 

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どうするマイナンバー

危険なマイナンバーは中止を!

共通番号制度(マイナンバー)が2016年からスタート。申告書、法定調書などへの番号記載や、源泉徴収のため従業員の番号集めが求められます。しかも、厳格な番号管理が必要で、漏らせば刑事罰・罰金が…。税務署に行く前に、民商でしっかり対策して不安解消を。
*確定申告書の番号記載は、個人は2016年分(17年提出)、法人は16年12月期末分(17年2月末提出)から。

国はマイナンバーを使って、国民監視、徴税強化・福祉削減をすすめています。国民は便利どころか、手続きが複雑に。情報漏えい、成り済まし犯罪も防げません。「プライバシー権の侵害」で全国で違憲訴訟まで起きています。それなのに、ポイントカードや保険証など利用拡大が狙われます。あまりに危険なマイナンバーは今すぐ中止するべきです。

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