Q:預金口座が差し押さえられた

A:児童手当や年金などは差し押さえ禁止・制限が

 *図(表2)をクリックすると拡大表示されます。

国税徴収法(75条)では、最低生活や生活の維持に必要な13項目について差し押さえることができない差し押さえ禁止財産としています。また、給与や年金、退職金(同76条)は一定額を超えて差し押さえはできないと差し押さえを制限しています。
また、生活保護法や児童手当法などの特別法によって差し押さえが禁止されている財産(表2)もあります。滞納額を超える差し押さえや無益な差し押さえも禁止しています(同48条)ので、差し押さえがそれらに該当しないかどうか確認することが大切です。
差し押さえ禁止財産であっても、銀行に振り込まれた直後に差し押さえられるという事例が起きています。
鳥取県では児童手当が振り込まれた直後に民商会員の預金が差し押さえられました。県は「児童手当が差押禁止財産であっても口座に入金されれば差し押さえは可能」と主張しましたが、裁判所は「預金に入金された後も児童手当の属性は失っていない」として差し押さえ処分は違法と断罪し、県に児童手当の返還を求めました(2013年11月27日判決確定)。各地の民商ではこの判決を示して不当な差し押さえをやめさせています。

2017年4月14日